第218章 小泉大輔、彼は慌てた!

山の上では、南雲玲奈がまだ志村千夏と薬草を探していた。

本当は、小泉大輔と香澄が近くにいるし、遠くまで行くつもりはなかった。周辺を軽く見て、見つからなければ別のもので補えばいい――そう考えていたのだ。山に自生する薬草で新しい配合を試せる機会は貴重だが、、これにこだわらなければならないわけでもない。効果が少し落ちるだけで、他にも手はある。

けれど、玲奈の想定とは違っていた。

志村千夏が、思った以上に遠くへ行ってしまったのだ。

玲奈は掘りたての薬草を整えながら、そろそろ大輔と香澄も絵を描き終えた頃だろう、と顔を上げた。声をかけて下山の準備を――そう思った、その瞬間。

平野優真が息を切ら...

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